2026年度 鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校 3学年

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探究テーマ

生分解性プラスチックと人々の生活

テーマ設定の背景

ニュースやSNSを通じて、海洋プラスチックごみが環境に深刻な影響を与えていることを知った。また、日常生活を振り返ると、食品の包装や買い物袋など、身の回りで多くのプラスチックが使われており、自分自身も環境問題に関わっていると感じた。そのような中で、生分解性プラスチックという、自然環境の中で分解される新しい素材があることを知り、プラスチックごみ問題の解決につながる可能性があるのではないかと興味を持った。しかし、生分解性プラスチックは本当に生活の中で広く使われているのか、また、コストや技術面などの課題によって普及が進みにくいのではないかという疑問を持った。そこで、生分解性プラスチックが企業によってどのように活用されているのかを調べるとともに、その普及における課題を明らかにし、生分解性プラスチックが人々のどのようなニーズに応えられるのかを考察したいと考え、このテーマを設定した。

仮説

・人々は「これまでと同じ便利さを保ちながら、環境に配慮した行動をしたい」というニーズを持っており、生分解性プラスチックは包装や日用品に使用されることで、日常生活の中で無理なく環境配慮ができるという安心感を与えている。

・一方で、生分解性プラスチックは通常のプラスチックよりも価格が高いことや、正しい処理方法が十分に知られていないことから、環境に良いと理解されていても積極的に選ばれていない場合がある。

・企業はサステナブル経営の一環として生分解性プラスチックを導入しているが、その目的や効果が消費者に十分に伝わっておらず、「環境に配慮している商品」としての価値が十分に認識されていない可能性がある。

調査方法

・生分解性プラスチックの導入状況や企業の取り組みを把握するため、ユニリーバ、パナソニック、無印良品などの企業や団体の公式Webサイトを調査する。特に、製品への使用目的や環境配慮に関する説明、消費者への情報発信の方法に注目する。また、経済産業省や環境省のWebサイトに掲載されている導入事例、企業インタビュー記事、施策レポート、報告書PDF(例:「バイオプラスチックの導入と課題」)を読み、生分解性プラスチックの普及状況や課題を整理する。

・生分解性プラスチックが実際に生活の中でどの程度使われているかを調べるため、地元のスーパーや雑貨店を訪れ、生分解性プラスチックを使用した商品(包装、日用品など)の取り扱い状況を調査する。可能であれば、店員に対して「環境配慮型商品の売れ行き」や「消費者からの反応」について簡単な聞き取り調査を行う。

結果・分析

文献調査および企業のWebサイト調査から、生分解性プラスチックは主に包装材や日用品の一部において導入が進められていることが分かった。特に無印良品では、環境負荷低減を目的として、商品の包装に植物由来素材や生分解性プラスチックを使用する取り組みが行われており、環境配慮を企業姿勢として明確に打ち出している。一方、店舗調査では、生分解性プラスチックを使用した商品は一部に限られており、通常のプラスチック製品と比べて数が少ないことが確認できた。また、価格がやや高めである商品も多く、環境に配慮していると分かっていても、必ずしも消費者に選ばれているとは限らない状況が見られた。

まとめ

本研究では、生分解性プラスチックが人々のどのようなニーズに応えられるのかについて、企業事例調査、文献調査などを通して考察した。その結果、人々は「便利さを保ちながら環境に配慮した行動をしたい」というニーズを持っており、生分解性プラスチックはそのニーズに応える可能性を持つ素材であることが分かった。一方で、価格の高さや認知度の低さ、導入事例の少なさといった課題も明らかになった。企業がサステナブル経営の一環として生分解性プラスチックを導入していても、その価値が消費者に十分に伝わっていない場合があり、普及には情報発信の工夫が重要であると考えられる。以上より、生分解性プラスチックは人々の環境配慮へのニーズに応える素材であるが、普及のためには価格や情報面での課題解決が必要であると結論づけられる。

残論点・今後の課題

本研究では主に文献調査や店舗調査を中心に分析を行ったため、実際の生分解過程や環境への影響については詳しく調べることができなかった。今後は、専門家へのインタビューや実験データを用いた調査を行うことで、より科学的な検証が必要である。また、今回は身近な地域を対象とした調査に限られていたため、今後は調査対象を広げ、年齢層や地域による意識の違いを比較することも課題として挙げられる。

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