2026年度 鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校 3学年

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探究テーマ

保護動物についてもっと多くの人に知ってもらい、保護動物を支援するには何ができるか

テーマ設定の背景

保護動物について、近年、殺処分されたり保護されたりする犬猫の頭数は年々減ってきてはいるがまだゼロではない。また、実際に自分が保護犬を飼っていた経験があり、ペットを迎えようとしている人にもっと保護犬猫について知ってもらい、多くの人に保護犬を迎える選択肢を身近に感じてほしいと思ったから。

仮説

保護犬猫の魅力や情報発信をもっと増やしたり、譲渡会や施設で行うイベントなどを充実させればもっと多くの人に保護犬猫について知ってもらえ、保護犬猫を迎えたり支援したりするきっかけになる。

調査方法

・インターネットで調べる

 (県内のペットの飼育率、保護犬の現状、行政の取り組みなど)

・実際に保護施設やシェルターなど動物保護に関連する施設に足を運び、施設の人や利用者にインタビューをする

 (保護施設における現状と取り組み、施設利用者やペットを迎えようとしている人の保護犬に対する考え)

・自分で実際に体験する

 (保護犬の飼育ボランティアをしてみる、譲渡会で話を聞くなど)

結果・分析

〇インターネットで調べる

・保護犬保護猫の現情(環境省動物愛護管理室より令和6年4月1日~令和7年3月31日の調査結果より)

引き取り数→犬/17,399頭、猫/22,010、計39,409

殺処分数→犬/1,964   猫/4,866 計6,830

調べていてわかったことは、殺処分をすることになる理由として病気や攻撃性があり譲渡することが難しいと判断された場合や高齢で飼育管理が困難な場合があるそうだ。また、過去の記録と比べてみると、引き取り数と殺処分数ともに年々減ってきてはいるがまだまだ多いのが現状であるとわかった。ちなみに、鹿児島県では引き取り数68頭、殺処分数2頭である

・行政の取り組み

以下のいくつかあげられる→学校で小学生や学生に向けた「命の教室」の開催、チャリティーコンサート、犬猫とのふれあい事業、預かりボランティアの呼びかけ・実施等

実際に、奈良県ではこのような取り組みを通して6年連続犬猫の殺処分数ゼロを達成している。他の件でも同等の取り組みが行われている。また、あるところでは、高齢者施設で入居者の癒しとして保護犬を引き取っているところもあるとか、、。

・SNSを調査したところ、譲渡会や保護団体・施設について発信しているアカウントは多い。その内容も、マイナスなことばかりではなく保護犬を迎え入れるメリットや、保護されている動物について日常を更新しているものも見受けられた。どれもいろんな人から見てプラスに働く内容だと思った。

〇実際にインタビュー・体験をしてみる

保護施設や愛護センターまでは足を運ぶことが出来なかったが、イオンモールで行われた犬猫の譲渡会や講演会、各地の講演で定期的に開催されている犬猫マルシェなどに足を運んで、そのイベントを主催している担当の方や講師の方の講演を聞いて感じたことをまとめる。

〇施設の方や主催者のお話

・現在の保護犬猫について、捨てられてしまう理由はいくつかある。まず、子犬の時に飼って成長するにつれて、体の大きさも運動量も一段と上がってそうなるはずじゃなかったからという飼い主さんが多いそう。私はそれを聞いたとき、最近ではないことだと思っていたので今でも実際にそんなことがあるのかととても驚いた。次に去勢手術をしていなくて最初は1匹だったのがいつの間にか手にも負えないほどの頭数になってしまうという多頭飼育崩壊がある。また、家の事情で引っ越しをしないといけなくなったが、引っ越し先では動物の共生が禁止されていることや飼い主が高齢になって、世話をする人がいなくなることなどがあげられる。このことから、ほとんどの理由は、犬猫に問題があるのではなく飼い主側に問題があるのではないのかと感じた。かわいいからや癒しが欲しかったからという簡単な理由でかいはじめて、お互いに信頼が出来てきたときに手放してしまうのは無責任だと思った。

・私たち学生にできることはないのか、ということについても話してくださった。「命を大切にする」ことしかないと言われた。私以外にも動物愛護に興味がある学生によく同じ質問を受けるそうだが、これが一番だそうだ。確かに、私たち学生が動物保護の活動に直接かかわってレスキューすることもいいかもしれないが、そんなレスキューをしないといけない動物が減るように、これからの将来動物を飼うときは最期まで責任をもつということが必要だと思う。

・SNSでの情報発信について、興味がある人にはその情報が届くかもしれないが、その届く範囲に限りがあるため難しいそうだ。

〇周りへのアンケート

①犬猫を飼ったことがあるか→ある59%、ない41%

②どこで飼ったか→ペットショップ31%、ブリーダー25%、愛護センター・保健所12.5%、その他

③これから犬猫を迎えたいか→はい43%、いいえ46%、その他

④ペットを迎え入れるメリットは何だと考えるか。

 →癒し、かわいい、命の尊さを学べる、ストレスの軽減、成長を楽しめる、運動不足解消、生活リズムが整う、など

⑤ペットを迎え入れるデメリットは何と考えるか

 →費用が掛かる、掃除が大変、ペットの健康を常に考えないといけない、しつけをしないと大変になる、命を育てる責任がいる、自分時間が減る、学校があると親任せになってしまう、、など

⑥いろんな理由で保護された犬猫を飼育・譲渡している施設があることを知っているか

 →よく知っている30.8%、よく走らないが聞いたことはある64.1%、知らない3.1%

⑦保護された犬猫を譲渡するイベントなどの譲渡会を知っているか

 →知っている74.4%、知らない20.5%、参加したことがある3.1%

⑧その譲渡会についてどのようなイメージがあるか

(契約や係りの人に対して)→契約や契約後が大変そう、係りの人は温厚で優しい人が多そう、何頭も譲渡されるまでの世話や管理が大変そう、活動を通して実際に譲渡を受けなくても命の尊さ・大切さを学べそう

(保護されている犬猫に対して)→狭い空間にたくさん押し込まれてそう、施設が冷えこんでそう、けがや病気を抱えてる犬猫が多そう、狂暴そう

(その他)→先住犬や飼い主との相性を見たり、実際に迎える前にトライアルをしたりしないといけないから迎えるまでが大変、とてもいい活動だと思う、もっと表に広まってほしい、たくさんの人に知ってほしい、

⑨現在日本ではどのくらいの保護犬がいると思うか→400頭3.1%、約4000頭25.6%、約40000頭69.2%

・アンケートをして分かったこと→これからペットとして犬猫を迎えたいと思う人の数は少ないが、迎えたいと考えている人には保護施設や愛護センター、保護団体から譲渡を受けてほしいと思った。また、譲渡会や施設について、知っている人が思ったよりも多かったが、保護犬猫の現状や詳しいことを知らない人が多いので、アンケートにも解答があったようにもっと世間にこのような活動があることを広められたらいいと思う。

まとめ

情報発信やイベントをもっと増やせば、保護犬猫を迎えるきっかけになると思っていたが、実際は迎えたいと思っている人は少なくそのような人たちに無理に勧めることもできないので、あまり効果はない。しかし、保護犬猫の譲渡を受けてもらえなくても、そのような発信やイベントを通して、このような活動があるということを多くの人に知ってもらうきっかけにはなるはずだ。迎えようと考えている人たちには、譲渡を受けることを勧めることができる。

残論点・今後の課題

実際に主催者側のボランティアとして参加できなかったこと、ほかの県や国の取り組みについての情報が不十分だったことが残留点である。

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