2026年度 鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校 3学年

中和反応によって食塩の代替として塩を生成することはできるのか

本研究では、中和反応を起こし、塩分の使用を減らしつつ、塩分を使用した時と同じくらいの満足感を得られる食材の組み合わせを探すことをテーマとする。

近年、高血圧など、食塩の取りすぎによって起きる病気を発症する人が年々増加している。その対策の一例として、味はそのままで減塩されているフリーズドライのみそ汁などが売られるようになっている。確かに、器にフリーズドライされた味噌汁を入れ、湯を注ぐだけで飲むことができる便利さを残しつつ、塩分をあまりとらずに済むという便利さは、忙しい現代社会において大変有用なものだと思う。しかし、フリーズドライの技術もどんな食材でも使えるというわけではない。そうなると塩分に特に気を付けなければならない方々にとっては家で食事をとるときに食べられる料理は制限されるだろう。とは言っても料理をしようにも食塩を避けて味気のある料理を作ることは難しい。そこで、食材由来の物質で食塩の代替となる物質を作ることができれば味はそのままに、塩分を減らしつつ料理のバリエーションを増やすことができるのではないだろうか。幸い、私は学校の授業で中和反応について学んでいて、今日では低ナトリウム塩という名称で減塩が期待できる商品が売られている。このように、実際に食塩の代替となり、かつ塩味を感じる物質が存在するということと、中和反応についてすでに学んでいるという二つの理由があり、低ナトリウム塩もナトリウムの含有量を減らしてカリウムに置き換えていて、カリウムが取れない方々には注意が必要なものなのでこのテーマに設定した。

 次に、研究方法を紹介する。この研究では、野菜や果物の果汁を使い、それを精製水で薄め、リトマス試験紙につけて中和しているかどうかを判断し、実際に塩味がするのかどうかを舌で確かめるということを実験方法とする。リトマス試験紙については、市販のリトマス試験紙製作キットを用いる。あくまで市販のものなので、実験道具ほどの正確さではないが、中和反応がされているかどうかということがわかることができればいいということと、実際の料理を行うときに実験のような正確に測り取ることはしない曖昧さも含まれていることを加味してこのキットを用いることにした。また、舌で確かめるということについては、果汁と精製水のみを用いるため、危険な物質が入っているということは考えられないため、このようにした。なお、使用する野菜や果物については、陽イオンは海藻、ほうれん草、枝豆、ケール、陰イオンはセロリ、ネギ化野菜、レモン、大豆の計16種類の食材を用いることにする。この時の使用する食材は洗ってから小さく切り、果汁を絞って合計16種類の果汁の組み合わせを作り、精製水と混ぜ合わせてリトマス試験紙につける。

 実験結果は、酸性の時を△、アルカリ性の時を×、中性(塩が生じたとき)を〇としてそれぞれの陰イオンを含む食品の果汁と反応させると結果はそれぞれ

海藻→△、〇、×、〇

ほうれん草→〇、〇、×、〇

枝豆→〇、〇、×、△

ケール→〇、〇、×、〇

というようになった。

この結果は海藻や枝豆の一部の組み合わせは中性ではなく酸性を示しているが基本的には中性になり、何かしらの塩が生成されていることが推測できる。また、味については、どの組み合わせも生成される塩の量が少ないのか、塩味を感じることはなかった。

 このことから、ほとんどの組み合わせでは理論上は塩が生成されているのだが、実際に味を確かめてみると塩味を感じられず、料理に使うにはあまりにも塩味が足りていないというという結果が得らえた。

 考察として、今回の実験に用いた精製水と果汁の混合物では濃度が薄すぎたと推測する。だから、もしこの研究の続きをするのであれば、タンカーなどで運ぶときに用いられる濃縮果汁を用いて実際に塩として結晶をとりだすことは可能なのかということと、塩味を感じられるのかという実験を行いたい。

 

参考文献

https://www.tokyosalt.co.jp/pages/81/

https://www.shinsyuichi.jp/misolibrary/detail/7

https://tooth-health.mjapa.jp/ph-value-of-the-main-foods.html


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