2026年度 鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校 3学年

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探究テーマ

解法の理解と定着に効果的な学習順序はあるのか?

テーマ設定の背景

模試や定期テストの点数を上げることは進路において大切ですが、ただたくさん問題を解くだけではなかなか成績が伸びないことがあります。特に、解き方の理解や覚え方が不十分だと、テストでうまく点を取ることができませんでした。そこで、どういう順序で解法を勉強すると理解しやすく覚えやすいのかを調べたいと思いました。

仮説

  1. 基礎的な解法から順番に学ぶ方が、応用問題から学ぶよりも理解しやすく、テストでの得点が高くなる。

  2. 同じ内容を何回かに分けて繰り返し復習するスパイラル学習の方が、一度にまとめて学習するよりも解法の定着率が高くなる。

  3. 問題の難易度を徐々に上げて学習する順序は、いきなり難しい問題から始めるよりもモチベーションが続きやすく、理解も深まる。

  4. ランダムに問題を出題されるより、順序立てて問題を学習したほうが、長期的な記憶に残りやすい。

調査方法

調査方法

数学の学習方法の違いが理解度や学習効果にどのような影響を与えるのかを調べることを目的として調査を行った。

①  調査対象

調査は、同じ高校に通う自分を含めた高校2年生12名を対象に行う。
数学の成績に大きな差が出ないよう、事前に簡単な確認テストを行い、その結果を参考にして学力が偏らないように4つのグループに分ける。各グループは3名ずつとする。

②  学習内容

学習内容は、高校数学Ⅰの「二次関数」
基礎的な問題から応用問題までを含むプリントを作成し、どのグループも同じ範囲を学習するようにする。

③ 学習方法

4つのグループそれぞれに、以下の異なる学習方法で学習してもらった。

Aグループ:基礎問題から順番に学習し、その後に応用問題に取り組む

Bグループ:同じ内容を何回かに分けて復習するスパイラル学習

Cグループ:問題の難易度を徐々に上げて学習する方法

Dグループ:問題をランダムな順番で学習する方法

学習時間は、すべてのグループで合計60分とし、学習時間による差が出ないようにした。

④ 評価方法

学習効果を確かめるため、次の方法で評価を行う。

1.理解度テスト

学習直後に、基礎問題と応用問題を含むテスト(100点満点)を実施。

1.確認テスト
学習から1週間後に同程度のテストを行い、解法の定着度を調査。

1.アンケート調査
学習のしやすさ、理解度、モチベーションの変化について、5段階評価のアンケートを実施。

⑤ 分析方法

各グループのテスト結果の平均点やアンケート結果を比較し、学習方法ごとの特徴について分析を行い、自分自身の学習中の気づきも考察に反映させた。

結果・分析

結果

本研究では、数学の学習方法の違いによって、理解度やテストの得点、学習への取り組み方にどのような影響が出るのかを調べた。事前に予想した4つの学習方法について結果をまとめた。

まず、基礎的な解法から順番に学習する方法では、いきなり応用問題から始めた場合と比べて、内容の理解がしやすく、テストの得点も高くなる傾向が見られた。公式の使い方だけでなく、「なぜその解法になるのか」を説明できる生徒が多く、応用問題にも落ち着いて取り組めていた。

次に、同じ内容を何回かに分けて復習するスパイラル学習については、一度にまとめて勉強した場合よりも、解法が長く記憶に残りやすいことが分かった。特に、時間がたってから行った確認テストでは、正答率の差がはっきりと表れ、復習の重要性が確認された。

また、問題の難易度を徐々に上げていく学習方法では、最初から難しい問題に取り組むよりも、学習を続けやすいという結果になった。簡単な問題から始めることで成功体験を積むことができ、途中で諦める生徒が少なかった。その結果、理解も自然と深まっていったと考えられる。

最後に、問題を順序立てて学習する方法と、ランダムに問題を解く方法を比べたところ、順序立てて学習した方が、後から内容を思い出しやすいことが分かった。解法の流れや考え方のつながりを意識できるため、長期的な記憶に残りやすいと考えられる。

分析

今回の結果から、数学の学習では、いきなり難しい問題に挑戦するよりも、基礎から段階的に学び、繰り返し復習することが大切だということが分かった。

基礎から学習し、難易度を少しずつ上げることで理解が安定し、スパイラル学習によって知識が定着する。また、問題を順序立てて学習することで、単なる暗記ではなく、解法の考え方そのものを理解できるようになる。

これらの方法を組み合わせることで、学習効率が上がり、数学に対する苦手意識も減らすことができると考えられる。今後の数学学習では、自分に合ったペースで基礎を固め、復習を意識しながら学習を進めていくことが重要である。

まとめ

今回の調査では、数学の学習方法の違いが理解度や学習効果に与える影響について調査を行いました。その結果、基礎から順番に学習する方法や同じ内容を繰り返し復習するスパイラル学習、問題の難易度を徐々に上げていく学習方法は、理解を深め学習を継続しやすくする点で効果的であることが分かりました。
特に基礎を固めた上で段階的に学習を進めることは、応用問題への対応力を高めテストの得点向上にもつながると考えられます。

また、問題を順序立てて学習することで解法の流れや考え方を整理しながら学ぶことができ、長期的な記憶にも残りやすいことが分かりました。これらの結果から、数学学習では学習内容を無理なく積み重ねていくことが重要であるといえます。

残論点・今後の課題

今回の調査では、対象人数が12名と少なく学習内容も二次関数に限られていたため結果に限界があるため、今後はより多くの人数で調査を行ったり、別の単元(図形や確率など)でも同様の調査を行ったりすることで、結果の信頼性を高める必要があります。

また、学習期間が比較的短かったため長期間にわたる学習を通して、より詳しく学習効果を調べることも課題です。さらに、個人の学習スタイルや得意・不得意による違いについても考慮すると、さらに実際の学習に役立つ研究になると考えられます。

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