海洋汚染プラスチックから地球環境を守るには
海洋汚染プラスチックから地球環境を守るには
鹿児島玉龍高校 2年1組 大木はじめ 2年4組 東来和 2年6組 瀬戸口詩音 藤井美妃 宮野姫葉
要旨
本研究の目的は、プラスチックごみを「捨てるもの」ではなく「再利用可能な資源」として捉え直し、学校という身近な場での体験的活動を通して環境問題への主体的な意識を高めることである。
その結果、企業訪問やコースター制作、校内でのごみ拾い大会を通じて、プラスチックが再び製品として生まれ変わる過程を実感でき、ゴミ拾い大会においては、多くの生徒が積極的に参加した。特にキャップなど小さなごみの多さに気づき、行動が成果につながる達成感を得られた。
考察として、環境意識の向上には知識だけでなく、実際に手を動かす体験が重要であり、日常的な場で継続的に行う工夫が今後の課題である。
1,序論 海洋プラスチックごみの現状
私たちのグループは総合的な探求の時間に「海洋プラスチック汚染から地球環境を守るには」というテーマをもとに探究活動を進めた。
このテーマ設定に至った背景は、ボランティア活動の一環として参加した「スポごみ」だ。私たちはスポごみワールドカップでのごみの多さに驚き、ごみ問題について興味を持った。
グラフから見ても特にアジア諸国が上位を占めていることが読み取れ、世界192か国では合計約800万トンものゴミが海へ流れているそうだ。
本研究の目的は、プラスチックごみを「捨てるもの」ではなく「再利用可能な資源」として捉える視点を広めること、そして学校という身近な場所での活動を通して、環境問題への主体的な意見を広めることである。そのために、実際にプラスチックのリサイクルを行っている企業の見学と、学校内での実践活動を組み合わせた取り組みを行った。
2、研究方法 大会ボランティアと企業訪問
私たちは、まず2025年9月に開催された「スポGOMI甲子園2025 海と日本PROJECT 鹿児島県大会」の運営側として参加した。そこで参加者たちにアンケートを行った。アンケート内容は、
1,今回拾ったごみで一番多かったと思うものは何ですか?
2,プラスチックが海や川に流れると劣化することを知っていますか?
3,スポGOMI甲子園に参加する前と比べて、ゴミ問題に関心が高まりましたか?
4,今回スポGOMI甲子園に参加した理由は何ですか?
5,今後、ゴミを減らすために具体的行動をしますか?
の5項目である。
次に、「プラスチックが実際にどのような過程を通して、製品が生まれるのか」ということが体験を通して明らかにしたいと思った。まず、プラスチックごみを原料として製品を作っている企業を訪問し、リサイクルの工程について学んだ。この企業では、回収したプラスチックごみを細かく砕き、チップ状に加工した後、再成型することで新たな製品を生み出していた。私たちはその工程を見学した後、実際にチップを分けてもらい、コースターを制作した。チップの色を決めたり、模様を考えたりし、世界に一つだけのコースター制作は貴重な体験となった。
次に、学校全体で「玲瓏戦」と呼ばれるゴミ拾い大会を企画・実施した。大会ではクラス対抗形式とし、学校内および周辺地域のごみを拾い、その量や分別状況を競った。また、私たちは上位三位のチームに学校で捨てられたペットボトルキャップを粉砕してできるチップから作成したプラスチックの「盾」を贈ることにした。
3, 結果 アンケート結果
企業訪問とコースター制作を通して、プラスチックごみが再び製品へと生まれ変わることを実感できた。この体験によりリサイクルは難しいものではなく、工夫次第で身近な行動に繋がることが分かった。スポGOMI甲子園で参加者にとったアンケート結果は以下のとおりである。
これらのアンケート結果から多くの参加者がゴミに対しての関心をよく持っていることがわかる。特に、図3からは約85%もの参加者が参加する前と比べてゴミへの関心が高まったと答えており、図6からは今後ゴミを減らすために具体的行動をしますか?という問いに対して約80%の人が「とてもすると思う」「ややすると思う」と答えていることから実際に環境問題への活動に取り組むことによって意識が変わるのだということが分かる。 また、玲瓏戦では多くの生徒が積極的にゴミ拾いに参加し、短時間でも多くのごみが回収された。総重量によるポイントによって勝敗が決まるというルールにより、より一層やる気がおき、グループごとに協力して時間いっぱいゴミ拾いに取り組んでいた。
4,考察 実体験の重要さ
今回の取り組みから環境問題への意識を高めるには知識を伝えるだけではなく、体験を学びが重要であることが分かった。実際に手を動かし、ごみが新たな価値を持つ製品に生まれ変わる過程を見ることで、問題を「自分ごと」として捉えやすくなる。
また、学校という日常的な空間で活動を行うことで多くの生徒を巻き込むことができた点も大きな成果である。一方でイベントとして一度行うだけだは継続性に課題があるため、今後は定期的な実施や回収したごみの活用方法を工夫する必要があると考えられる。
5,結論
本研究では海洋プラスチックごみ問題に対し、企業訪問による学習と学校内での実践活動を組み合わせた取り組みを行った。その結果、プラスチックごみを資源として捉える視点が生まれ、環境問題への主体的な意識を高めることができた。
高校生である私たちにも行動次第で社会課題に貢献できる可能性もある。今後もこの経験を活かし、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けていきたい。
参考文献(図1)
ハイサイクリーン隊
「世界の海ゴミ問題 2025年版:8億トンの海洋プラスチックと私たちの未来」










