2026年度 鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校 3学年

探究テーマ
身近な野菜や果物の保存法と劣化の仕組み
①テーマ設定の背景
私たちの身近な果物であるバナナは、常温で保存することができる一方で、冷凍保存をすることで長期間保存することが可能である。このように、同じ果物でも保存方法によって保存できる期間や状態が大きく変化する。
そこで、バナナ以外の身近な野菜や果物についても、どの保存方法が最も適しているのか、また劣化が起こる仕組みにはどのような違いがあるのかを明らかにしたいと考え、このテーマを設定した。
②仮説
野菜や果物は、低温で保存することで呼吸作用や微生物の働きが抑えられるため、常温保存よりも冷蔵保存や冷凍保存の方が劣化しにくいと考えられる。ただし、品種によっては低温障害が起こり、必ずしも低温保存が最適とは限らない。
③調査方法
身近な野菜や果物の保存方法による劣化の違いを調べるため、常温保存、冷蔵保存、冷凍保存の3つの方法で比較実験を行った。対象としてバナナ、りんご、にんじんを用い、同じ状態のものを用意した。保存後は毎日同じ時間に観察を行い、色、におい、硬さ、見た目の変化を記録した。また、可能な場合は保存前後の重さを測定し、水分量の変化も調べた。
④結果・分析
1.バナナの保存結果
常温保存したバナナは、保存開始から2日目頃から表面に黒い斑点が現れ、5日目には全体が黒くなり、柔らかくなった。また、甘いにおいが強くなった。
冷蔵保存したバナナは、皮の色が早い段階で黒ずんだが、中身は常温保存よりも劣化が遅く、5日目でも形を保っていた。
冷凍保存したバナナは、外観に大きな変化は見られなかったが、解凍後は水分が多く出て食感が大きく変化した。
2.りんごの保存結果
常温保存したりんごは、7日目頃から表面にしわが見られ、切り口は茶色く変色した。
冷蔵保存したりんごは、見た目の変化が少なく、7日後も硬さを保っていた。
冷凍保存したりんごは、解凍後に柔らかくなり、水分が多く出た。
3.にんじんの保存結果
常温保存したにんじんは、表面が乾燥し、しなびた状態になった。
冷蔵保存したにんじんは、7日間ほとんど変化が見られなかった。
冷凍保存したにんじんは、解凍後に柔らかくなり、生の状態とは異なる食感になった。
⑤まとめ
調査の結果、多くの野菜や果物では冷蔵保存が最もバランスの良い保存方法であることが分かった。一方で、冷凍保存は長期間保存できるが、解凍後の食感や水分量に変化が生じやすいことが確認された。また、バナナのように低温に弱い果物も存在し、保存方法は品目ごとに適切な方法を選ぶ必要がある。
⑥残論点・今後の課題
今回の調査では、保存方法による野菜や果物の劣化の違いを調べたが、いくつかの課題が残った。調査期間が短く、長期間保存した場合の変化まで調べることができなかった点である。また、見た目や触り心地などの観察が中心で、数値による客観的な比較が十分ではなかった。
今後は、調査期間を延ばし、重さや水分量などを測定することで、より正確な比較を行いたい。また、調べる野菜や果物の種類を増やし、それぞれに合った保存方法についてさらに詳しく調査していきたい。