2025年度 長崎県立諫早高等学校 3学年

探究テーマ
小学生における、ゲーム型学習を用いた効率的な取り組みに対する提案と考察
①テーマ設定の背景
近年のコロナ渦の影響と、それに伴うスマートフォン使用時間の増加
⇒スマホに熱中する原因を、教育の場へ転用しよう!
近年、まだまだ自制心が身についていない発展途上の小中学生、特に小学生において、スマートフォンやSNS、ゲームへの依存、過度な使用が見受けられる。その影響からか、近年の全国統一小学生テストといった学力調査の市場において明らかな学力の低下を引き起こしている。今回の探究活動の発端はそんな状況を解決すること。スマホの制限や規定を作るより、依存させている要素を利用したほうが、被験者に抵抗を思わせず効果的な実験ができると考えた。
小学生(生徒)がより集中することができるようにするためには、どのような環境を整えるべきか考え、そこで思いついたのが現在の授業の形式であり、先生によって受ける授業スタイルが違っていることから思いつきを得た。

②仮説
ゲーム型学習において、「協力」と「競争」ではどちらが学習意欲、学習成果に貢献できるのか?
競争学習は動機づけが行いやすい
⇒成果として高い効果とモチベーションが得られる
③調査方法
被験者20人に、事前テストとアンケートを行う。
20人を「競争型グループ」「協力型グループ」の2つのグループに10人各に分ける。
それぞれのグループに、それぞれの活動に取り組んでもらう。
「競争型グループ」⇒事前テストと似た形式の練習問題を1人で解き進める。解けた枚数に応じて順位付けを行う
「協力型グループ」⇒事前テストと似た形式の練習問題をグループメンバーと話しあいながら解き進める。(10人を3、3、4に分ける)
事後テストとアンケートを行う。
(アンケートの項目については結果分析に示されている写真の通り。黄色で囲まれた部分がモチベーションに関する項目)
※ここで、学習意欲とは、学習内容について満足感を持てていること、つまり試験後に行うアンケートで、モチベーションの高まりの値についての如何を学習意欲の調査項目として位置付けた。
※被験者は、自分から好んで調査に参加したわけではないため、外的な要因に基づいて行動しているという前提がある。これが内的に自分から進んで取り組んでいたものならば、違う結果になっているかもしれないということは念頭においておく必要がある。
④結果・分析
生徒から得られたアンケートでは、モチベーションの項目について、協力型学習のほうが上昇幅のパーセンテージが大きい
⇒学習意欲に関してはどちらかといえば、協力型学習のほうが恩恵が大きいといえる。
事前テストと事後テストの結果の上昇率にほぼ変わりはない
⇒偶然や誤差の可能性、どちらも同じくらいという評価





⑤まとめ
学習意欲、学習効果それぞれの分析から総括して
⇒モチベーションに差はあるが、成績の面について差はない、ということが予測できる
⇒生徒に授業を楽しんでもらうことに重きを置く場合や、アイスブレイクの段階であれば、グループ学習であることがアドバンテージになるという結論がつけられる。
⑥残論点・今後の課題
今回「競争型学習」の被験者に順位付けのみを行ったが、 これだけでは被験者のモチベーションの実験に対して精査が不十分だった点
試行回数が足りず明確な値から結果を導けなかった点
母数が少ないので本当に正しい結果だと断定はできない点
取り組みを行う際、「競争型学習」については順位付けを行っていたにもかかわらず、その後のその取り組みに関するモチベーション調査で、匿名でアンケートをとってしまったため成績とモチベーションの相関をつけられなかった。しかしこれはアンケートの匿名性によるアドバンテージをなくしてしまうことになるので、どこに重点を置いて調べるかによって変更するといいと思う。今回は、個別の成績とモチベーションについては調べず、あくまで全体の相関、影響について調べた、ということになる。
※加えて学習効果、学習意欲などについて検証をする場合、年齢ごとに区切ったり、参加者の興味関心、成績で分けたりする、
といった更なる区分けを行う方法がまず考えられる。
※他にも様々な条件を追加して検証することは今回の実験をフォーマットに実行することができると思うので、ぜひ取り組んでみてほしい。