2025年度 長崎県立諫早高等学校 3学年

探究テーマ
自動車のタイヤの摩耗量を減らしたい
①テーマ設定の背景
皆さんは自動車における「ガソリン」以外での環境への影響として多くの要素があることを知っていると思います。それらの一つに「タイヤの摩耗粉塵」がもたらすマイクロプラスチックによる多大なる影響があります。皆さんは海洋汚染、空気汚染に影響するプラスチックと聞くと、ビニール袋やペットボトルをイメージする人が多いでしょう。しかし、一番大きな影響をもたらしているのはこのタイヤの摩耗粉塵なのです。これらを減らすための一つの取り組みとしてイギリスの大学生達が排出されるタイヤの摩耗粉塵のおよそ60%をカットできる装置を開発しましたが、それでもタイヤの摩耗粉塵のもたらす影響は絶大です。ここでわたしは、さらにタイヤの摩耗粉塵の量を減らすために何かできることがあるのではないかと私は考えました。
ここで、タイヤの摩耗粉塵の量が影響している様子を表したグラフのあるサイトを添付しています。
②仮説
車に働いている空力を推進力に変換することで、タイヤの摩耗粉塵の量を減らせることができるのではないか
③調査方法
車にかかる空力は、添付されている動画からも分かるように絶大です。ここで、働いている空力を推進力に変換する一つの例を挙げます。それがトンボであり、この昆虫は凹凸のある羽を高速振動させることで進んだり、止まったりしています。まず、これを車の推進力に変換出来ないかと考えました。そこでトンボの凹凸のある羽を再現したものを実験車に設置し、モーターとカム機構を使用した高速振動をさせることで、推進力をまず生み出すことができるのではないかと思いました。これと、凹凸のない羽根と比較する対象実験を行います。実験の手順としてはモーターとカム機構で羽を高速振動させる→扇風機の十分な風力を送り、車体を進行させる→一定時間の中で、どれだけ進んだかの計測、比較を行う、というものです。この実験が私の考えうるものならば、凹凸の羽の方が普通の凹凸のない羽根よりもより長い距離進むはずです。下図は使用した材料の情報になります。また、凹凸のある羽が実際にトンボと同じように作用すること示した比較実験も行いました。それは「可視化風洞」と呼ばれる装置を使用した実験となっています。装置の詳細は添付されたURLからご覧ください。その装置から、私は凹凸にある羽、凹凸のない羽根それぞれに流れる空気の流れを確かめました。

種々の材料 |
| 重さ |
RE-140モーター |
| 21g |
単四電池 |
| 11g |
ウィング |
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段ボール |
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針金 |
| 8g |
プラスチック製車体 |
| 10g |
プラスチック製容器 |
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ストロー |
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発泡スチロール |
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凹凸のある羽

凹凸のない羽根

実際の実験車のイメージ図

凹凸のない羽根

凹凸のある羽

④結果・分析
結果としては、凹凸のない羽根の方が、凹凸のある羽よりも長い距離進むという結果になりました。「車にかかる空力を推進力に変えることでタイヤの摩耗量を減らすことができるかどうか」というのを確認する前にそもそもの「車にかかる空力を推進力に変えること」が不可能であるという結果になりました。
このような結果になった原因としては、①車体の中での羽による推進力増加は微量すぎた②凹凸のある部分が進行方向とは逆方向に推進力を生み出した。③羽を高速振動させるのが、あまり効果的ではなかった など様々なものが考えられます。実際に、後々に調べてみると、トンボのなどの昆虫が羽による高速振動で生み出す推進力はその昆虫の大きさだからこそ可能なことらしく、①が当てはまります。
⑤まとめ
タイヤの摩耗粉塵の量を減らすために何ができるか
・空気に流れる力を利用して車体の推進力を増加させることで減らすことができるのではないか
・トンボの羽の構造を利用することができないか
→実験①「トンボの羽の構造を再現したものは、実際に同じように作用しているのか」②「①の結果からトンボの羽の構造を再現したものによって推進力を生み出すことができるのか」③「実際に推進力はタイヤの摩耗量を減らしているのか」
・実験②で失敗したために②と実験③の実験は不可と判断
⑥残論点・今後の課題
今後の課題
実験②の進行が滞ることがあった
実験の結果が「失敗」となり、その改善からの修正をうまくすることができなかった