2025年度 長崎県立諫早高等学校 3学年

探究テーマ
姿勢と集中力の関係
①テーマ設定の背景
集中力が続かないことで悩んでいる学生がいるという現状に着目しました。
そこですべての学生がより勉強に集中できるようになるという理想を実現するためには集中力に影響を与える要因を考える必要があると考えたため、そこから姿勢によって集中力は変化するのかというリサーチクエスチョンを立てました。
②仮説
正しい姿勢(イスに深く腰掛け、背筋を伸ばし、床に足をつけ、顎を引く)の方が集中力が続く
③調査方法
諫早高校の生徒男女4人ずつを集めて、次の3つの姿勢(①正しいとされる姿勢、②肘をついた姿勢、③寝たままの姿勢)をとりながら15
分間ミッケに取り組んでもらう。事前に集中力が低下したとみなす行動
を定め、その行動をとった回数と正答数をもとに集中度を比較する。
④結果・分析

各姿勢での正誤数と正答率をまとめるとこのようになりました。
問題の難易度による正答率のバラつきを均すため、3種類の問題を人によって様々に割り当てました。これにより難易度による差はなくなったこととします。表の1番下を見てもらうとわかるように、3つの姿勢の正答率を比較すると、正しい姿勢が66%、寝た姿勢が61%、肘をついた姿勢が52%となっています。よって、正しい姿勢が最も高い数値であることがわかりました。

これは先ほどの表のうち正しい姿勢のみの正答率をまとめたものです。ここでいう平均とは3つの姿勢での正答率の平均つまり、すべての姿勢の平均を指します。グラフを見てもらうとわかる通り、2名ほど平均を下回る人はいますが全体的に平均以上の正答率であると言えます。

肘をついた姿勢の正答率のみをまとめたものです。ここでいう平均は先ほどと同じです。
こちらのグラフでは、正しい姿勢の時と比べると全体的に平均を下回っている人が多い印象を受けます。実際平均正答率も正しい姿勢より14%下回っています。

寝た姿勢の正答率をまとめたグラフです。
肘をついた姿勢よりは正答率が良いことがわかると思います。平均を下回っている人数は正しい姿勢のときと同じになりましたが、正しい姿勢より寝た姿勢の方が平均を超えた人の差が小さく、反対に平均を下回った人の差は大きくなったことそして平均正答率も4%下回ったことから正しい姿勢よりは正答率が低くなったことがわかります。
したがって正答率で集中力の度合いを測るのとすると、正しい姿勢、寝た姿勢、肘をついた姿勢の順に集中力が高いと言えます。

左から順に正しい姿勢、肘をついた姿勢、寝た姿勢の集中をしていないとみなす行動の合計数をまとめたものです。
人によりばらつきはありますが各姿勢で指標の平均を求めたところた寝た姿勢が最も高く10.3、正しい姿勢が最も低く8.6という結果になりました。

グラフを見ると正しい姿勢の方が高い数値となっている人もいるため、指標による集中力の測定では正しい姿勢が高い集中力を発揮できる姿勢であるとは言い難いです。しかし正答率は最も高いことから問題に対する理解は高いと言えます。以上より、正しい姿勢というのは慣れてない人にとってはきつい姿勢なのかもしれませんが、質の高い勉強が出来ると思います。

実験後に協力してくれた生徒8人に姿勢ごとの疲労感を5段階で評価してもらいました。青が正しい姿勢、オレンジが肘をついた姿勢、灰色が寝た姿勢を表しています。それぞれの姿勢の疲労感の平均を求めると、寝た姿勢が3.8、正しい姿勢が3.6、肘をついた姿勢が3という結果になりました。値が5に近いほど疲労を感じたことを意味するので、寝た姿勢、正しい姿勢、肘をついた姿勢の順に疲労が残ることがわかります。
⑤まとめ
3つの姿勢の正答率と指標の値を比較すると、正しい姿勢の正答率が65%と最も高く、指標は最も低い値をとりました。また実験後のアンケートでは寝たままの姿勢に次いで2番目に疲労感が残る姿勢となりました。以上のことから、相対的に見て正しい姿勢(➀深く腰掛ける、➁足を床につける、③背筋を伸ばす、④顎を引く)が最も効率的に集中力を保つことができる姿勢だと言えます。
⑥残論点・今後の課題
今回は時間が限られていて姿勢の違いのみの研究でしたが、実際は姿勢だけでなく場所や周りの環境音、部屋の明るさなど様々な要因が集中力に関係すると考えられるので、姿勢に加えて他の要因による影響も考慮して研究する必要があるという結論に至りました。