2025年度 長崎県立諫早高等学校 3学年

探究テーマ
太陽の白色光をそのまま観察できる「無色透明な遮光板」は製作できるのか。
①テーマ設定の背景
現在市販されている太陽観察用の遮光板には、
・本体のレンズ部分が黒色である
・太陽が色づいて見える
という現状がある。
これに伴って、「太陽の放つ白色光を白色光のまま観察することができない」という大きな課題が生じている。
②仮説
金属のスパッタリング技術を用いると、条件を満たす「無色透明な」遮光板を製作することができるのではないか。
※条件は予備実験を通して設定する。
③調査方法
1.現在市販されている遮光板の元素分析と透過率測定を行い、「無色透明な遮光板」の条件を設定する
2.白金を20mAでスライドガラスに時間を変えながらスパッタリングし複数の試料を製作する
3.2.で製作した試料の透過率測定を行う
④結果・分析
1. レンズ部分が黒色であるのは、添加されている物質が原因である
太陽が色づいて見えるのは、レンズの持つ透過率の波長依存性があることが原因
設定した条件⇒約0.01~0.06%の可視光域透過率
可視光域透過率に波長依存性が無いこと
ガラス板のような見た目
23. 450秒間スパッタリングしたところ、透過率約0.05%で可視光域に波長依存性が無い透過率が観測された。(条件に適したものを作成できた)
残った課題としては・再現性が無い(同じ条件下で実験しても同じ結果が出るとは限らない)
・金属光沢による反射で観察しにくい
・白色光だと眩しい


⑤まとめ
白金をスライドガラスに20mAで450秒間スパッタリングすることによって、透過率約0.05%で太陽の白色光を観察することができる遮光板を製作することができた。ただし再現性と金属光沢による反射の課題が残っている。
⑥残論点・今後の課題
白金の金属光沢による反射を抑える方法として
・反射フィルムをする(実施したが視界が白く曇るだけで不適)
・反射光の吸収をする新たな薄膜の製作