2026年度 広島文教大学附属高等学校 3学年

2026年度 広島文教大学附属高等学校 3学年

Logo

探究テーマ

日本の教育の不易流行について

テーマ設定の背景

・学問で留学したい時、どこの国の学校が良いのか分からず気になったこと。

・日本の教育は海外と違うが具体的にどのような違いがあり、それぞれ各国にどのような特徴を持つのか気になったこと。

・なぜ教員の給料は他の職業に比べ低いのか気になったこと。

仮説

日本の教育環境をよくするには?

①価値観や教育の違いを知る

→職業によって進路を選べる

②日本と海外の教育機関の環境の違いを知る

→文教に取り入れれば文教の盛り上げにつながる、文教のストロングポイントになり他校との違いにもなる

③教員の社会的地位を上げる

→教員の人数が増え、人材不足の減少につながる

調査方法

インターネットで調査する。※それぞれ日本と海外を調べ比較する

①教員の給料について

②教員の社会的地位について

③世界での教育ランキングについて

④教育の特徴について

結果・分析

調査結果についてです。

 ①まず、教職員の給料についてですが、OECD加盟国の順位を調べたところ、日本は38カ国中25位であることがわかりました。また、平均金額を130万も下回っていることも分かりました。そして社会的地位ですが、中学の教員の社会的地位は高いものの、日本の地位は世界に比べても低いことがわかりました。

 私はこれらの結果を見て、社会的地位が低いことも給料が低いことの原因の一つではないかと考えました。では、なぜこのように社会的地位は低いのか。かつての日本の教員の社会的地位は欧米諸国と比べても高かったのですが、公務員の優遇が社会問題化し、それとともに学校教員も不適格教員や授業力不足など、さまざまな事が問題化しその地位が落ちていったとされています。

○公務員の優遇とは…?

  公務員の優遇についてですが、例えば、授業だけでなく、部活動生活指導保護者対応事務仕事など、教員の業務はここ数十年で大きくに膨らみました。文部科学省の資料や各種調査でも、教員の超過勤務時間は他職種と比べてもかなり長い一方で、残業代が出にくいこと、また、忙しいがゆえに授業準備の時間が削られ、子どもへの向き合い方に余裕がなくなる事で、「質の低い先生」と見られるようになることなどがあります。また、高度成長期には、安定していて尊敬する職業として名が上がっており、教員志望も多かったとされています。

  

  ですが、現在では大卒以上が当たり前になった事、他の専門職が増えたことなどが、教員採用試験の倍率低下や、優秀な人材が民間企業に流れてしまうことで、人気がないと言ったマイナスなイメージが地位を下げる原因ともされています。

  また、インターネットの進化や情報伝達の進化により、成功したり失敗したりした事がすぐに広まってしまい、学校全体のイメージを下げてしまうことや、周りの先生の不信感を強めてしまう事などもあります。

  

  他にも、昔でも性犯罪や不適切指導などの問題はありましたが、メディアの発展により、現在では瞬時に拡散されるため、個人の事案が学校全体の問題として捉えられてしまうことも原因とされています。また、大学進学率の上昇による「学歴インフレ」も原因の一つとされています。

 ②次に教育の特徴についてですが、わかりやすくするため、アメリカ日本を比較して調べました。

 まず、アメリカについてです。

  ○教育目的

アメリカ個人の能力、創造性の発揮、批判的思考、協働、リーダーシップの能力を育てることを目的としています。

  一方日本は、集団の一員としての責任感、努力、協力、規律の能力を育てることを目的としています。

  

  ○授業スタンス

アメリカでは、対話やディスカッションを主に行い、学ぶことの楽しさや、興味を引き出す工夫がなされています。

一方で日本は、教師中心で、一つの正解に従う事が特徴としてあり、教師の指示への従順さが重視されています。 

→これらのスタンスが教員の負担になっていると考えられます。このように、アメリカと日本ではこれだけ違いがある。

 これらの調査結果から私は、それぞれの国の文化や考え方は大事ですが、対話やディスカッションと言ったアメリカの特徴を日本にも取り入れてみることや、教員の人手不足を解消するために、公務員の優遇の改善をし、需要と供給が合ってお互いの承認条件を満たせる環境を作る政策があるのではないかと思いました。

 例えば、教員の人手不足については、給料を上げたり、一人一人の教員の負担が減るような学校のシステムに変更するなど、さまざまな対策を立てたり、対話やディスカッションについては、週単位で他のクラスとの交流の時間を設けたり、芸術選択など学年関係なく受けることのできる授業を他学年と一緒に受けることで、会話の回数を増やしたり、異学年交流を増やし、進路の幅を広げたり、将来に積極性を持った人材を育成できる環境を作るなど、さまざまな工夫をすれば少しでも改善されると思いました。

まとめ

今回の探究活動では、将来幼稚園の先生を目指したいと思っていることから、実際に幼稚園の先生をやっている姉の話を聞いて、給料が低いこと、先生が足りていないこと、仕事が大変だと知り、将来その仕事を目指す人として、改善できることはないのかと考え始めたことをきっかけに、教育全体としての課題や改善点を日本内ではなく、海外と比較することで、改善させようと思い、『日本の教育の不易流行について』をテーマに設定し、探究活動を行いました。 このテーマを探求するにあたって、不易流行について理解し、『価値観や教育の違いを知れば、職業によって進路先を選べるのでは?』『日本と海外の違いを知れば、より良い教育環境を作れるのでは?→文教に取り入れれば、もっと文教を盛り上げたり、他の学校との違いを生み出せるのでは?』『教育業の社会的地位を上げることができれば、教員の人数が増え、人材不足を少しでも軽減できるのでは?』を仮説とし、教育の特徴、価値観、給料、教育機関の構成についてをインターネットで調べ、全てを海外と日本とで比較して情報を収集しました。集めた情報では、日本と海外では教育理念が違うこと、教育構成が違う国があること、日本の教員の給料や社会的地位が低いこと、がわかりました。その中で自分は教育の特徴と価値観に着目して考えました。そして、価値観の違いが授業や学問の理念に繋がっていることが分かりました。そして、日本のスタイルが教員のレベルが問われるシステムであることから、できて当たり前のような風潮ができ始め、さまざまな社会問題により、日本の教員の社会的地位や給料が下がってしまったことが調べて分かりました。私はこれらの情報を知り、日本の文化は素晴らしいものであるし、これからも続ければいいと思いますが、少しずつ海外のスタイルを取り入れて、学校ではディスカッションできる場をつくったり、もっと自由に発言できる場を作ったりしていけば、将来性の幅が広がる素晴らしい人材がたくさん生まれて行くのではないかと考えました。また、教員の労働環境に合った給料の配布がされれば、人材不足も軽減し、教員を目指す人たちが増えるのではないかと思いました。 今回の探究活動を通しての感想は、社会に伝える内容というよりは、少し抽象的な終わり方になっているので、教員の人たちにアンケートを取るなどは行っていないですが、これから教育関係を目指す身として、考えていたことは少しは解決できた気がしたので、この探究があってよかったと思います。今度またあったときには、今よりもっと質の高い探求ができたらいいです。

残論点・今後の課題

文化について少し触れる事があったので、各国の文化についても詳しく調べて、なぜこんなに違いができたのかまで分かればもっと良い解決案が出せたのではないかと思いました。

TimeTact Logo

Copyright 2026年度 広島文教大学附属高等学校 3学年 © 2026 All rights reserved