2026年度 広島文教大学附属高等学校 3学年

探究テーマ
緊張が人に与える影響とその予防
①テーマ設定の背景
「面接で緊張して上手く喋れなかった」とか「緊張のせいで頭が真っ白になって言うべきことが飛んでしまった、」なんて経験は誰もが一回通ったことのある経験ではないでしょうか?🔻図参考「就活面接で後悔したこと10選」

実際私自身にも緊張にまつわる経験や不安がこのようにあります。🔻
①高校に入学してから部活に入ったことにより
今まで大勢で人前に出る大会だったのが、少ない人数で出場する大会に変わって緊張しやすくなった。
②オーケストラ活動やレッスンの発表会などで
2人や1人だけで人前に出ることが増えて緊張することが増え、普段の自分の能力を本番に引き出すことが難しくなった。
③志望大学の入試で、実技試験があるため
そこで緊張して自分の最大限を引き出せなかったら、と不安を感じたため何か解決方法はないかと思った。
④音楽教員になるという私の夢を叶えた時、
リコーダーや歌テストなどを嫌な思い出ではなく、楽しい思い出としてとして残してほしいと思った。
これらの後悔や不安を払拭すべく、また他の人が緊張で後悔しないよう、何か解決方法が欲しいと思い、このテーマを設定しました。
②仮説
私はこのテーマに対し、受験などにおいて必要である〈自分が緊張しない方法〉と、
音楽教員になってから必要になってくる〈他の人が緊張しない方法またその環境〉の私自身が必要だと感じた二つの視点に加え、
〈緊張してもパフォーマンス低下しない方法〉というもう一つの視点に分類して調べます。
まずはそれぞれの見出しに対して二つずつの仮説を立てていきます。🔻
〈自分が緊張しないためには〉
①:人に見てもらう場面を自分で作ることを習慣化する。
自分が緊張する場面をいつも通りの場面に変換していけば、緊張しても慣れているのでいつも通りの力が発揮できるのではないか。
②:絶対に成功するルーティーンを作る
前日の念密な準備つながるので、そこから自分のできることはもうやった、と自信を持つことができると思ったから。
〈他の人が緊張しないためには〉
➊:普段から褒めるだけでなく的確なアドバイスをする
褒められて自己肯定感が高い状態にあれば、自信をそこから持つことができるのに加えより具体的なアドバイスをすることで技術向上した、
という成功体験を積んでより自信がつくと思ったから。
➋:緊張=いけないことと結びつけるのではなく、緊張する自分を受け入れてもらえるような声かけをする
演奏会の直前の控え室で緊張しないように、と思いすぎて逆に体がこわばった経験があり、緊張しないように、と”緊張”という存在そのものを意識する
ことで逆に緊張するのではないかと感じたから。
〈緊張してもパフォーマンスが低下しない方法〉
①:自分が「見られている」という感覚ではなく自分が「見ている」という感覚にする。
周囲への観察眼を深めることによって、今見られているのは自分ではなくて相手や観客側であると思い込んだり、相手視点になって物事を観察すること
で周囲を気にする必要がなくなると思ったから。
②:いい緊張と悪い緊張の区別を事前につけておく。
事前にその区別を自分でつけておくことによって、不安要素を考えないようになると感じたことに加え、違いを理解することで緊張というものを真っ向
から否定せず、いい緊張をいい緊張としてそのまま受け入れられると思ったから。
③調査方法
自身の経験を踏まえたり、具体的な数値などについてはインターネットでの調査。
④結果・分析
〈自分が緊張しない方法〉
➀人に見てもらう場面を作る
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発表やプレゼンテーションなどと言った大きな機会に積極的に参加する
→難しい時はまず日常生活に「見られる」場面を織り込む
Ex,服装や髪型を友達に見てもらう
ダンスや歌、楽器などと言った自分の特技や運動の中で言えば自分のフォームなどを友達や顧問の先生、コーチに見てもらう
まずは人に自分に対する感想や意見を求める場面を作り、必然的に「見られる場面」を作り出し、「見られる行為」を習慣に取り入れる。
✏️
大きな機会に積極的に参加することは想像がつきましたが、私自身もそのような機会は数が限られるし、いきなり参加はしずらい、と感じていました。
ですが、日常生活に織り込む方法を知って部活や外部団体に入っている人は簡単に実行できるし、そうでなくても友達との何気ない会話の中でも見られる行為は実行できるし、今はインターネットの普及で、投稿やストーリーを上げることによって見られていることを可視化できる良い環境が整っています。
なので、普段人に見られること躊躇ってしまう人でも実行しやすい題材だと言えるでしょう。
➁成功するルーティーン
私が試合や発表の場面で行っていることは
●試合の場面では喝を互いに入れ合うことや一緒に深呼吸をすることで緊張による手などの震えを最小限にする努力をしています。
●発表の場面では自分が出場するコンサートの場合、一ヶ月前までには与えられた曲を大まかに吹けるようにし、残り一ヶ月で曲の細部やリズム感覚の齟齬を治すことを意識して行動に移しています。そのほかにも、楽譜には、指揮者や講師の先生から言われたことやその曲のイメージを必ずメモしてメモしたことを意識できるようにするだけでなく、自分に努力を可視化して、自信をつけられるようにしています。参考🔻

🔍
ここまでは私がやっていることですが調べてみるとほかにも多くのルーティーンがありました。
まずは、舞台などで活躍する人たちが行っているルーティーンの一部です。🔻
1:体を軽く動かす
・肩を回す
・背伸びをする
・軽くジャンプして体を温める
2:自分が成功しているというイメージトレーニングをする
ステージに立って、自分が堂々と踊っている姿を想像し、
観客が笑顔で見てくれている光景を思い浮かべることで心が落ち着く。
✏️
「失敗したらどうしよう」ではなく、
「このステージを思いきり楽しもう!」という気持ちに切り替えると◎
次に、スポーツ選手のルーティーンをご紹介します。
イチロー選手は、ルーティーンマニアと呼ばれるほど、試合前の細やかなルーティーンが一つ一つ定められているそうです。その一部がこちらです。🔻
1. 試合前の入念なストレッチング
2. 試合後の綿密なマッサージ:疲労回復と次の試合への準備
3. 道具(バットやグラブ)の丁寧な扱い
4. 日常生活における細かな習慣:
– 毎日同じ時間に起床
– 食事の内容と時間を厳密に管理(以前は毎日カレーを食べていた)
– 就寝前の決まった風呂の入り方
などなど、人それぞれ自分に合ったルーティーンに沿って当日に自信を持って、緊張しないように行動しています。
〈他の人が緊張しない方法〉
➊褒める+的確なアドバイス
他の人が自信を失っていたり、緊張していると私はついアドバイス声かけをしたくなります。
ですが、
「テンションが違いすぎて、そっちの気持ちに乗れない」
とよく言われてしまいます。
なので、アドバイスする方法を今回調べました。
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緊張していたり、自信がない人が求めている意見は、
「何がダメだったか」
「次にどうすればよいか」
「自分にも改善できそうか」
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ですが、緊張が深い場合「相手の状態にあった伝え方」をしなければならなくなってきます。
例えば、
自信を失っている人には
→ 「ここはちゃんとできている」
緊張している人には
→ 「緊張するのは自然」「準備したことを一つずつやればいい」
というように具体的な言葉での褒めに加えて、現実的な整理ができる声かけをすると良いそうです。
また、人は理解してもらえた時に安心する傾向があるので、
まずは相手の気持ちの理解や共感をすることで1人じゃない、と安心感を与え、緊張を和らぎを促進することができます。
➋緊張する自分を受け入れてもらえるような声かけ
「大丈夫!」と根拠なく押し切るより、
気持ちを認める
小さく区切る
完璧を求めすぎない
この三つが重要になってきます。
これらを取り入れた声かけの例としては、
「本気でやってきたからこその緊張なんだよ」や、「まずは最初だけ頑張ってみよ」などです。
ただ、この声かけについては人の性格によって、合う合わないがあるため、実践する上では困難であると私は結論づけました。
〈緊張してもパフォーマンスが低下しない方法〉
①自分が「見ている」感覚にする
🔍
見られているという環境から自ら意識的に「見ている」環境に置き換えるには、
『発想を切り替える』を変える方法があります。🔻
●自分の普段使っているものを置く
例えばペンやノート、カップなどを卓上においたりすることで安心感が得られ、
リラックス状態にさせることができます。
●早めに会場に行く、もしくは実際の会場で下見やリハーサルを行う
実際に立つ場所に長くいることで慣れが出てきます。
たいていの人間は新たな環境に慣れるためには三ヶ月ほどの時間を要します。
そのため、リハーサルや下見などをより長く、より多く行い、
その場に立つことに慣れて行き、普段と変わらない実力を発揮することができます。
✏️
また、そうできない場合でも早めに会場入りすることで、早めに行かない場合よりも行った場合の方が慣れは大きいわけです。
このようにして、「見られて緊張する」よりも「普段見ている何気ない場所」という意識に変換することで、自分が見ている立場になることができます。
②いい緊張と悪い緊張の区別
今まで、緊張をなくすという緊張自体を否定するよな解決策でしたが、緊張にもいい影響を与える緊張とそうでない緊張に区別されます。
それが、「いい緊張と悪い緊張」です。
ではその区別をつけて、悪い緊張の方をいい緊張に変換できるようにそれぞれの特徴・その要因などを調べました。
🔍
1:悪い緊張とは
● 不安や恐怖が中心で、楽しみや意欲より「失敗への恐れ」が強い状態
●緊張が強すぎて、本来の力を発揮できなくなる状態
●生活や仕事、学業に支障が出るレベルの緊張や不安
⏩震えや過度な動悸、ミスの頻発が主な特徴で、悪い緊張を自分に与えすぎると「失敗しないように」と考えすぎて、寝られないなどの影響が出ます。
その原因として🔻
●完璧主義で、少しのミスも許せない
●人の目を過度に気にし、「失敗=評価が終わる」と感じる
●過去の失敗経験を何度も思い出してしまう
などが挙げられます。
2:いい緊張とは
●気持ちが引き締まり、注意力が高まっている状態
●自分や相手、場に対して誠実に向き合おうとする姿勢が表れている状態
●不安よりも「集中」「やる気」が前面に出ている状態
⏩注意力、集中力が向上しその影響でミスが減り、パフォーマンスの向上がみられます。
それに加えて目標設定への意識が高まって、行動する原動力となります。
どのようにいい緊張を出すかというと🔻
●準備をしっかり行い、成功への期待感を高める
●周囲の期待やミスできない状況で程よいプレッシャーを与え、集中力の向上を図る
などが挙げられます。
✏️
では、悪い緊張からいい緊張に変換するにはどうすれば良いのでしょうか?
3:悪い緊張をいい緊張へと変換するには
まず心持ちを変えることです。
具体例を挙げるなら、緊張を真っ向から否定するのではなく、
「今緊張してる」と緊張している自分を許してあげることや、
完璧な自分を求めるのではなく、自分が準備してきたことをそのまま出すだけだ、や、7割くらいのパワーでやる、などと
目標を少し下げる心持ちが過度な緊張を防ぎます。
ですが、心持ちは余裕がないとなかなか変えようがありません
なのでもう一つ、体を整える方法も調べました。🔻
●呼吸を「4秒かけて吸う、6〜8秒かけて吐く」を数回
●肩をすくめてストンと落とす、軽く首や手首を回す
●背すじを軽く伸ばして、胸を少し開く姿勢にする
こうする事で強張った筋肉や心を物理的にほぐすことができます。
私が立てた仮説に対する調べ結果や考えはこれで以上ですが、調べてみると少し気になる緊張ほぐしがありました。それは🔻
〈環境で緊張を和らげる方法〉です。
🔍
人にはリラックスしやすい温度・湿度があります。
例えば、 夏:25~28°C 、45〜60%
冬:18~22°C 、55〜60% がそれぞれ丁度良い気温、湿度です。
ですが外だったりするとその調節は難しいです。そのため次は、
「リラックス効果のある香り」を嗅ぐ方法を紹介します。🔻
🔍
ペパーミント:
スッキリした匂いで元気と活気を与えてリフレッシュでき、
集中力アップ心を落ち着かせてくれる抑うつ作用◎
カモミール:
鎮静効果や中枢神経抑制効果があり、やさしく温かみのある香りで
緊張やイライラを取り除き安らぎを与える。
ヒノキ:
リフレッシュ効果とリラックス効果を同時に味わえるため、
疲れを癒し、気分転換を促す。
💬
私は小さい頃から母が香りに精通しており、『精油』という香りの原液のようなものを体調がすぐれない時や何か大きな大会などで緊張してしまうとわかっている時に、ハンカチに上記のような匂いをつけて、リラックスしています。
⑤まとめ
①緊張が与える影響とは
悪い緊張が与える影響といい緊張が与える影響の2パターンに分けられ、悪い緊張は与える影響とは、
不安や恐怖が襲いかかる
ミスの頻発により本来の力が発揮できなくなる
日々の生活環境に支障が出るほどの体の強張りや不安 が挙げられ、
いい緊張が与える影響は
気持ちが引き締まり、注意力が高まる
不安よりも集中・やる気という考え
その場で堂々と誠実に向き合おうとする ことが挙げられます。
②緊張の予防方法
自分が緊張しない方法は二つあり、
▶️人に見てもらう場面を作る
▶️絶対に成功するルーティーンを作る
ことです。
その論拠としては、
人に見てもらうことを些細なことでもいいので習慣づけておくと、「慣れ」が生じて大事な時でもいつも通りの力が発揮できること、
また、人はその「慣れ」に三ヶ月ほどの時間を要すること、
そして、成功するルーティンは現在何かしらの分野で活躍している人々が実際に行っている(▶️Ex,イチロー選手)し、
それにより当日に自信を持ってワクワクした気持ちで大事な場面・緊張してしまいそうな場面に挑むことがあります。

他の人が緊張しない方法は二つ仮説を挙げましたが、
▶️緊張する自分を受け入れてもらえるような声かけ
という仮説に対しては、
人の性格によって、合う合わないがあるので実際に声をかける際に様々なパターンを考慮しないといけないと言う点で、
誰しもができるわけではない、と分かったので困難であると結論づけました。
ただもう一つの仮説である
▶️褒める+的確なアドバイス
については、
その人のミスや悩みを理解した上でその人のレベルや理解度に合わせて次にどうすれば良いかを伝えることで大抵は解決するし、
過度な緊張状態である人にもまずは相手の気持ちに寄り添って、理解と共感を与えることで孤独感を無くしてあげられる
と言うことがわかり、実践しやすいのではないかと思います。
次に、緊張してもパフォーマンスが低下しない方法についてですが、
緊張が与える影響(上記)にあった、いい緊張の影響では、パフォーマンスは向上するという結論に至っているので、
この場合悪い緊張の影響を受けない方法ということに着眼した仮説立てました。
まず、
▶️「見られている」から「見ている」感覚に落とし込む
という仮説を調べ、
物がおける環境にあるなら、自分の普段使っているノートやペンなどを置いて自分のリラックス空間を作り出す方法と
早めに会場入りしたり、会場でできるならリハーサルや下見に行き、会場になれるという方法を知りました。
私が今回調べた中で一番これはやりやすい部類なのではないかと思いましたので、是非実践していきたいです。
また、
▶️悪い緊張への対策
については、
準備をしっかり行い、「あとはもう本番に挑むだけだ」と成功への期待感と自信を高めて行くこと、
周囲の少しの期待によって、程よい緊張感が生まれ、その分集中力が普段より倍増するという方法を調べました。
また、マインドではなく、物理的に対策する方法も幾つかありました。
それは、呼吸を4秒吸って6、8秒で吐くことや、背筋を軽く伸ばして胸を少し開く姿勢にするなど、体を動かすことに加えて、
人間がリラックスしやすい気温(22〜25℃ほど)や湿度(50%ほど)に設定したり、リラックス効果のある香(ペパーミントなど)を焚いたりと言った、
周囲の環境を改善することです。
⑥残論点・今後の課題
今後の課題についてですが、
今回はインターネットの調査や自分の経験などに基づいた調査で
実践に活かせてないので、私自身がこの調査を活かして日常生活だけでなく、試合やコンサートなどの機会にできることを精一杯やって
この調査をより説得力あるものとして確立していくことが今後の課題であると考えました。