2026年度 広島文教大学附属高等学校 3学年

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探究テーマ

看護師はなぜ「人手不足」と言われるのか

テーマ設定の背景

一つは自分が将来看護師になりたいと思っているから。もう一つは周りに看護師の人や、看護師を目指している人は多いのに、なぜ人手不足が問題だと言われているのか疑問に思ったから。

仮説

仮説として、2点挙げる。

1点目は、看護師になっても、辞める人が多いことである。辞めてしまう人が多いのだとしたら、その理由は何か調べる必要があると思った。

2点目は、病院の勤務環境や給与が良くないことである。業務量・責任・夜勤の負担が大きいのに対して給料が少ないと感じる人が多いのではないかと考えた。

調査方法

調査方法①:実際に看護師として働いている人に話を聞く(1人)

【インタビューで聞いたこと】

・働く中で、人手不足を感じることはあるか→あるならどんな時に

・なぜ看護師は人手不足になるのか

・どのようになれば働きやすくなるか 

インタビューで聞いたことを元に、さらに詳しくインターネットで調べる

調査方法②:国家試験の合格率、年齢別の離職率や給料の差、若い世代の退職理由、全国の看護師の人数と足りていない人などについてインターネットで調べる

結果・分析

○看護師にインタビューした結果

・一人当たりが診る患者さんの数が多い時、人手不足を感じる

・人手不足の原因として、

①看護師は女性が多いため産休、育休、時短勤務の人が多くなること

②産休、育休、時短勤務を取るひとが25歳〜39歳で多くなり、中堅がいなくなることで新人とベテランだけになってしまい、新人の精神的・体力的な負担 が増えることで辞めてしまう人が多い

③美容看護師になる人が多いこと

 →美容クリニックは、夜勤がないのに加えて、自由診療で利益率が高いので給与が高い傾向にあることや、美容・接客の知識・スキルアップが期待できる  などのメリットがあり、目指す人が増えている。

の3つが主にが挙げられると分かった。

・他にも休憩が少ない、給料が少ない、体力的にしんどい、女性が多いなど、看護師の実態を知ることができた。

⭐️ライフスタイルが整えられたら、もっと働きやすくなると分かった。

→ライフスタイルとは、それぞれの人の人生観や価値観、習慣などを含めた個人の生き方の事で、いわばキャリアそのもののこと。キャリアというと仕事の事だけだと思いがちだが、仕事を含めた生き方全般のことである。

これらの理由から、ライフスタイルの一つであるワークライフバランスに悩む看護師が多い。これを解決することができたら、看護師の働きやすい環境を作ることができると思う。

○全国の看護師の人数(令和6年)

全体:136万3142人(100%) 男性:11万8068人(8.7%) 女性:124万5074人(91.7%)

○広島の看護師の人数:3万3314人

必要とされる看護師の人数と実際の人数

必要:202万人 実際:136万3142人→65万6858人足りない

○看護師一人当たりの患者数(急性期)

患者7人に対して1人の看護師を配置しなければならないという配置基準で、2006年の診療報酬改定の中で定められている。

しかし、10人以上の患者を受け持つケースもある。

○看護師の国試の合格率・離職率

・合格率 2025年:90.1% 2024年:87.8%

・離職率 年代別では、20代の離職率が14.3%と最も高く、30代は11.6%、40代は9.2%と 年代が上がるほど離職率は低下する傾向 にある。しかし、50代でも8.1%と全職種平均の6.2%を上回っており、ベテラン看護師の定着も重要な課題だと分かった。

○新卒看護師の三年以内の離職率(2023年):8.8%

新卒看護師が離職を考える主な理由は以下の通り

・健康上の理由(精神的疾患): 52.5%

・看護職員としての適性への不安: 47.4%

・看護実践能力への不安: 41.6%

・上司・同僚との人間関係: 29.8%

・他施設への関心・転職: 21.8%

二十代のうちに辞めてしまうひとが多いということは、若手の定着ができていないと言うこと

→新人が働きやすい環境を作るには、周囲の人とのコミュニケーションが大切。

○勤続年数の平均:8.3〜9.8年→日本国内の平均勤続年数は約12.5年なので、平均よりも約3〜4年短いということになる。

○平均年収:519万7000円(平均年齢41.2歳)(月収36.4万円×12ヶ月+ボーナス83.5万円)

2026年1月現在、日本における給与所得者1人あたりの平均年収は460万円

○年代別の平均年収

20〜24歳:427.7万円

25~29歲:486.7万円

30~34歳:501.4万円

35〜39歳:511.2万円

40〜44歳:539.1万円

45~49歲:572.3万円

50~54歲:582.4万円

55~59歳:571.7万円

60~64歳:481.3万円

65〜69歳:448.7万円      50代前半が看護師の平均年収のピーク

人手不足を解消するためには、男性の看護師を増やすことや、新人の看護師の離職率を減らすことが必要だと思いました。そのためには、看護師=女性の仕事 というイメージをなくし、男性看護師の居心地の悪さなどを軽減する必要があります。また、男性看護師が増えることで、女性が多いことが原因で起きていた産休・育休による人手不足、新人とベテランだけになってしまうという構造がなくなると思います。

まとめ

看護師の人手不足には、女性が多いことによって産休・育休を取る人がどうしても多くなってしまうという課題があることが分かりました。他にも美容看護師になる人が多い、給与が少ないなどの問題もありました。それらを解決するためには、男性看護師の数を増やすことが必要だと考えました。男性看護師を増やすためには、女性が多い職場というイメージから変えていく必要があると思います。また、夜勤や重労働による身体的な負担だけでなく、責任が重いなどの精神的な負担が大きいことから、給料が少ないと思う看護師が多いと分かったので、給料を増やすことが必要だと思いました。

残論点・今後の課題

看護師の人手不足の原因は分かったけれど、そもそもどうして看護師は女性が多いのかという今までの歴史だったり、看護師の給料を上げるために政府はどんな対策をしているのかなどについて調べることが出来なかったです。また、インタビューをしましたが、1人にしか聞くことが出来なかったので、これからは複数人にインタビューをして、色々な答えを比較するということが出来たらいいなと思います。

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